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チベット旅行

チベットに関心がある方から旅行の相談を受けた。友人と2人で10日間の予定だが、友人は最近開通したチベット鉄道でラサに行きたいという。しかし、自分はチベットの問題について、もやもやした思いがあって、鉄道でのラサ・ツアー観光がいけないことのように感じる、云々。

確かに悩ましい問題だ。ダライ・ラマ14世のインド亡命&中国共産党のチベット直接支配から、はや四十八年。漢民族の流入と同化が進み、本来のチベット文化が失われているのは事実だ。特に都市部ほど深刻で、いまラサやシガツェに行きたいか? と問われると、そうでもないのが正直なところ。

チベット旅行と一口に言ってもいろんな捉え方がある。

隣国のネパール、インドには十万人以上のチベット難民たちが、伝統的なチベット文化を守りながら暮らしている。チベット亡命政府があるインド北部のダラムサラという街には、仏教やチベット文化を学びに、世界中から多くの人たちが集まっている。

小生、九十年代初頭に一年近くダラムサラや周辺の難民キャンプを訪ね歩いたが、伝統文化やチベット問題を考えるには適当な場所に思える。

チベットをチベット文化圏と捉えると、選択肢はさらに広がる。インドのザンムーカシミール州のラダック地方にはチベット系民族のラダック人が住んでいる。小チベットとも呼ばれ、争乱に巻き込まれなかったぶん、チベット文化の古層がよく保存されているという。仏教絵画などの研究者はこちらを主にフィールドにする。チベットではお祭りや人の集まる行事は制限を受けているが、こちら小チベットはその点は自由があるので、観光も楽しめそう。また観光業のノウハウもあるし、中国的なものに触れる機会もないので、大多数の旅行者が気分よく過ごせるように思う。

中国に支配されてるチベット(チベット本土?)にしても本来のチベット人の土地はチベット自治区だけではない。早い時期に周辺の省に組み込まれたので誤解されてるが、甘粛省の最南部、四川省の西部、雲南省の最北部、青海省の大部分はコレにあたり、○○省チベット族自治州と呼ばれている。

チベット仏教ゲルク派六大寺の一つにラプラン・タシギ寺があるが、所在地は甘粛省甘南チベット族自治州である。二度訪れたことがあるが、新年のお祭りの賑わいはチベット本土?で一番のように思う。

余談だが日本でダライ・ラマの次に有名なチベット人、ペマ・ギャルポ氏は四川省甘孜チベット族自治州ニャロン県の出身だ。

チベット人は伝統的に自分たちの「くに」を3州に分ける。ラサやシガツェのある中心地ウ・ツァン、北東の遊牧民が多くすむアムド、東部の人口が多いカム。しかし現行の地図ではアムドやカムは周辺の省に分断され分かりにくくなっている。

もしチベット本土? を旅行するなら、本当はチベット自治区より周辺自治州の方が面白い。但しこちらは、未開放地区も多いので旅慣れた人向け。地元公安局に捕まったりトラブルの多い旅になる。また、カム地区では体制に批判的な「真のチベット人」に接触する機会もあるだろう。

昨日の新聞にチベットでチベット独立を叫ぶ住民と警察が衝突とある。小規模のようだが、こうしたニュースは久しぶりな気がする。89年のラサ蜂起が弾圧されて以来、チベット独立運動は低調である。最近、中国政府は活仏の転生を許可制にする「チベット仏教活仏転生管理規則」なるものを9月から導入するそうだ。既に高齢のダライ・ラマ14世亡き後をにらんで転生制度に介入していこうという動きだろう。今は力で押さえてるが、今後どうなることやら。
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